第4回 体温・腸・水素。生活を整えれば、免疫はよみがえる

「免疫力を上げたい」と思ったとき、真っ先に思い浮かぶのは高価なサプリや特別な治療かもしれません。
でも実は、毎日の「体温管理」「腸内環境」、そして最近注目されている「水素」といった身近な習慣こそが、免疫力を左右する大きなカギだったのです。
今回は、生活習慣と免疫力の関係について、くまもと免疫統合医療クリニック院長・赤木純児先生にわかりやすくお話を伺いました。
目次
体温と免疫には、意外なつながりがあった!
日常生活の中でも、免疫を整えることはできるのでしょうか?
赤木先生(以下省略)
もちろんです。むしろ、生活習慣こそが免疫力を決める最も大きな要素です。
薬やサプリに頼る前に、まずは“暮らし”を見直すことが大切です。
たとえば「食事・運動・睡眠」。どれも基本ですが、実は免疫と深く関係しています。
その中でも、特に大事なポイントはありますか?
注目すべきは「体温」です。
体温が1℃下がると、免疫力は約30%も低下すると言われています。
とくにキラーT細胞をはじめとする免疫細胞は、37℃前後で最も活性化します。
つまり、「体を冷やさない生活」こそが、免疫を高める第一歩なのです。
たしかに、冷え性の人って疲れやすい印象があります。
そうですね。女性に多い冷え性や、慢性的な低体温は、免疫低下の原因のひとつです。
湯船につかる、白湯を飲む、筋肉をつける、こうした日々の小さな習慣が、キラーT細胞の活性化につながるのです。
よく噛むことも、免疫ケア?
他に注目すべき生活習慣はありますか?
あります。もうひとつの大きなポイントが「腸内環境」です。
腸は“第二の脳”とも呼ばれるほど、免疫と密接な関係があります。
実は免疫細胞の6〜7割が腸に存在しているんですよ。
腸の調子が悪くなると、それだけで全身の免疫バランスが崩れてしまいます。
腸内環境を整えるには、どうすればいいのでしょう?
発酵食品(味噌、納豆、ぬか漬けなど)や、食物繊維(野菜・海藻・豆類)を意識して摂ることです。
そして意外と見落とされがちなのが、「よく噛んで食べること」。
唾液は消化を助けるだけでなく、腸を守る免疫にも関わっているんです。
さらに最近注目されているのが、「水素」です。
水素でキラーT細胞を守る?
水素も免疫と関係があるんですか?
はい、水素はとても注目されている成分です。
水素には、体内で発生する“悪玉活性酸素(ヒドロキシラジカル)”を、ピンポイントで除去する働きがあります。
活性酸素は、がんや老化の大きな原因とされています。
これを放っておくと、ミトコンドリアの働きが低下し、疲弊型キラーT細胞が増えてしまいます。
つまり、水素はミトコンドリアを守る役割があるのですね?
その通りです。ミトコンドリアは「エネルギーの工場」。
ここが元気でないと、キラーT細胞もうまく働けません。
私のおすすめは、水素吸引に加えて、水素発生タブレットなどで腸内からも継続的に水素を届ける方法です。
これが最も理にかなっていると思います。
【実例紹介】ステージ4からの回復!水素ガス免疫療法で得られた成果
実際に、水素ガス免疫療法で効果が出た方はいますか?
はい、とても印象に残っているのが、64歳のK・Rさんという女性のケースです。
すい臓がんステージ4で、多発性の肝転移もあり、当初の病院では「余命数ヶ月」と告げられていました。
そこから、改善が見られたのですか?
はい。2020年10月に免疫強化プログラムを開始し、わずか4ヶ月後の2021年2月には、画像検査で大きな改善が確認されました。
すい臓の原発巣が大幅に縮小し、肝臓の転移巣はほぼ消失。
数値的には、RECIST(腫瘍縮小率)で58.7%、WHO基準では84.6%の縮小です。
何が効果的だったのでしょう?
この方には、水素ガス免疫療法を中心とした免疫強化プログラムを実施しました。
免疫チェックによって体内の状態を把握しながら、最適な方法を個別に組み合わせて対応できたことが、改善につながったと考えています。
また、水素ガス免疫治療法の最大の利点は「元気に日常を送れるようになる」ことです。
ミトコンドリアと免疫の働きを活性化できると精神的にも肉体的にも元気を取り戻せます。
ですから、普段の生活から腸内環境を整えたり、ストレスを抱え込まないなど日常生活で免疫力をつけておくことが大切だと思っています。
医療ではなく「暮らし」で予防する時代へ
生活で整えられるという話に、希望が持てますね。
「体調がすぐれない」「なんとなく不調が続く」──
そんな方こそ、生活を見直すことで、体は確実に変わっていきます。
“治す”ではなく、“整える”。
これが、本来の「予防」の姿だと私は思います。
忙しくて、なかなか生活習慣を変えるのが難しい人はどうすれば?
完璧を目指さなくても大丈夫です。
大切なのは、「少しずつでも、免疫が喜ぶ選択を積み重ねる」こと。
たとえば、白湯を1日1杯飲むだけでもOK。
5分のストレッチでもいいんです。
“今日からできること”を始めることが、未来の体をつくる第一歩になります。
次回予告:老化とは、“免疫のブレーキ”がかかった状態
次回は、年齢だけでは語れない“老化の本質”についてお話しします。
実は、がんと同様に老化にも「免疫ブレーキ」が関係しているのです。
どうぞお楽しみに。
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